平野啓一郎「ドーン」
文庫が出てからもあまり本屋で遭遇することがなくて
蔦屋書店でやっと手に入れて2日間かけて読み終えた
最近twitterなどで言ってた【分人】の意味がやっとわかったのと
伊藤計畫の「虐殺器官」などでも出てきた
【民間軍事会社】が何なのかがとても気になった
「決壊」は最終的に誰も救われなくて
読み終わってもなかなか抜け出せなくて
本当に気持ち的にドーンだった
今回は割とハッピーエンドだったのに
やっぱり登場人物がみんな孤独な感じだった
今まで読んだ平野啓一郎の本に出てくる人が
みんな孤独で今回もやっぱりなんか内側に抱えてる人が多い
人間はみんなそういう孤独を抱えてるのかもしれないけど
相変わらずみんなが孤独で
自分も本を読むことでそういう孤独を思い出させられた
本のキーワードでもある【分人】について
この中の世界ではそれが当たり前みたいになってるけど
結構この「分人」という制度が
現代というかわたしの周りでは結構敬遠されている気がする
わたしは比較的「分人」を使い分けるタイプで
家族と仕事とその他でその他の中にも
多分大学の同級生と東京の友だちと大阪の友だちとその他とか
細かく分かれていると自覚している
仕事場に友だちが来てくれるとうれしいけど
仕事の分人と友だちAと接する分人が混同して大変だったり
「仕事とプライベート」は
対立する2つとしてよく並べられるからとてもわかりやすいけど
最近職場で英語を話す機会が多くて
「英語と日本語」も
違う分人を使い分けてることを最近自覚するようになった
顔はそんなに変化しないけど
表情や言葉の発し方などはやっぱり違うだろうし
それは「キャラ」という相手が受ける表面的な印象じゃなくて
やっぱりその場での役割というか「分人」って感じがする
分人のことは新書も出てるみたいだから
もうちょっと読んだり調べたりしようと思います
もうひとつ興味深かった【民間軍事会社】
ちょっと前に読んだ伊藤計畫の「虐殺器官」にも出てきた
両方近未来的な話の中で出てきたので
今はそういう構想もあるんだなーすごいなーと思い過ごしていたけど
読み終わってからすごく気になってwikipediaで検索したら
既に存在していてびっくりした
民間で兵士を雇って戦う会社ってすごくない?
わたしの仕事に対する意識だと
成果によってボーナスなど収入として還元されるので
収入のために成果を上げることを
民間軍事会社に置き換えるとかなり恐ろしい気がします
戦争で成果を上げる=敵を倒す みたいなことだと
敵を倒す為に綿密な戦略を練って
多分その為に更に殺傷能力の高い兵器を開発して
国同士の争いとは違うレベルになりそう
イメージ的にだけど
会社同士の争いは国同士の争いよりもえげつない(笑)
実際にそうであってほしくはないけど
今行われている戦争も
多くは自国の「利益」の為のものが多いのだろうけど
なんとなく国よりも会社の方が
「利益」の追い方がシビアな気がする
その「利益」を戦争のなかであげるとすると
本当に恐ろしいことになりそうです
でも実際にそれはもう始まっている
ということをさっき知っておそろしい気持ちです
